物理的なユーザーインターフェイスの設計の検証とアイデアを共有するため,インタラクティブなオブジェクトのプロトタイピングの需要が高まっている.しかし,そのプロセスには,電子部品同士の接続と筐体デザインだけでなく,筐体への電子部品の配置,構成の設計も含まれる.この設計は,モデリングの技術やノウハウのない者には複雑で難しい.そこで本研究では,3Dプリントするオブジェクトの表面に穴をあけることによってオブジェクトをインタラクティブにする手法 ProtoHoleを提案する.ProtoHoleは,3Dプリントするオブジェクトの表面に穴を開けることで,複雑な形状のオブジェクトをインタラクティブにする.穴の塞ぎ方をデザインし,スイープ信号を用いたアクティブ音響センシングを利用することで, 複雑な電子工作のいらないインタラクティブなオブジェクト,物理的なユーザーインターフェイスの製作が可能になる.
片倉翔平, 渡邊恵太. ProtoHole:穴と音響センシングを用いたインタラクティブな3Dプリントオブジェクトの提案. 第25回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ (WISS2017).