DeepFakeを用いた信頼ゲームにおける視線や他者の存在感が意思決定に与える影響の調査

DeepFakeを用いた信頼ゲームにおける視線や他者の存在感が意思決定に与える影響の調査

DeepFakeを用いた信頼ゲームにおける視線や他者の存在感が意思決定に与える影響の調査

著者
岸 駿斗
橋浦 健太
岡田 響生
犬飼 佳吾
渡邊 恵太
学会名
インタラクション
発表年
2023年

概要

人は他者に見られている事実だけでなく,誰かに見られている意識によっても利他的行動が促進される.これまでに我々はPCを介したオンライン上で,他者の存在感(他者から見られている感覚)を与えることによって,利他的行動が促進されるか検証した.その結果,利他的行動が促進される傾向が見られたものの,実験参加者同士が顔見知りであった影響で,条件に関係なく促進されていた可能性があった.そこで本研究では,DeepFakeを用いて実験参加者の顔の特徴を取り除き,誰と一緒に実験をおこなっているのかわからないようにした状態でも,利他的行動が促進されるのか,実験経済学で使われている信頼ゲームを用いて調査した.その結果,他者の存在感なしとお互いの顔が見えている条件,他者の存在感なしとレコーディングマークのみが見えている条件での利他的行動の促進に関して,有意差が確認できた.

論文情報

岸 駿斗,橋浦 健太,岡田 響生(明治大),犬飼 佳吾(明治学院大),渡邊 恵太.DeepFakeを用いた信頼ゲームにおける視線や他者の存在感が意思決定に与える影響の調査. インタラクション2023論文集© 情報処理学会 2023. 803-807