
仮想物体の剛性知覚に影響を与える 仮想手の指先形状の変化を用いた疑似触覚手法
森本 浩輔,橋浦 健太,渡邊 恵太
#登壇発表|2025年
視覚情報による錯覚的な触感提示
視覚情報の操作によって錯覚的な触覚体験を誘発し、バーチャルオブジェクトの重さや柔らかさといった質感を提示する研究を行っています。
VR空間にある仮想物体は物理的な手応えがなく、触れたり持ち上げたりしても、どこか空虚に感じられます。この課題に対して、疑似触覚は、感覚への刺激が他の感覚刺激の知覚に影響する人間の特性を利用して、視覚情報で錯覚的な触覚体験を生みます。例えば、現実の手とVR上の仮想手の動きに意図的なズレを加えると、脳はこの視覚情報と運動感覚の矛盾を物体の重さや硬さ、粘り気として解釈します。これにより、ユーザは仮想物体の実在感を感じることができます。疑似触覚は、大掛かりな装置なしでデジタル世界に豊かな感触を与え、単なる現実の再現にとどまらない新しい体験や価値を生み出すことを目指しています。